four seasons〜僕らの日々〜
きらめく舞台〜解けた鎖〜
「ごめん、遅れた!」
椿が教室のドアを開けると、美桜たちが振り向き「大丈夫だよ」と言った。
文化祭に向けていろいろな準備が始まった。
椿は演劇部の劇だけでなく、蓮と美桜と翔と一緒に舞台発表もすることになった。
蓮の作った歌を、椿たちが手話で歌うというものだ。ピアノは空が弾く。
演劇部の練習と重なってしまうので、椿がみんなと一緒に練習できる時間は少ない。
「私が一緒に歌ってもいいの?」
少し前にそう蓮たちに訊ねた時、みんなが歌ってほしいと言ってくれたのが、椿にとって嬉しかった。
「ここはこうだよ」
美桜が目の前で手話を見せる。
「あっ!また間違えた〜」
椿が苦笑する。
手話をしたいと言い出したのは、美桜ではない。蓮が歌を歌いたいと言った時に、手話ソングにしたいと言ったのだ。
「手話を少し覚えたから、手話もつけたい」
そう言って微笑む蓮の顔を見ても、胸が痛むことはなくなった。それはきっと、椿自身がこれからどうしたいか答えを見つけたからだろう。
椿が教室のドアを開けると、美桜たちが振り向き「大丈夫だよ」と言った。
文化祭に向けていろいろな準備が始まった。
椿は演劇部の劇だけでなく、蓮と美桜と翔と一緒に舞台発表もすることになった。
蓮の作った歌を、椿たちが手話で歌うというものだ。ピアノは空が弾く。
演劇部の練習と重なってしまうので、椿がみんなと一緒に練習できる時間は少ない。
「私が一緒に歌ってもいいの?」
少し前にそう蓮たちに訊ねた時、みんなが歌ってほしいと言ってくれたのが、椿にとって嬉しかった。
「ここはこうだよ」
美桜が目の前で手話を見せる。
「あっ!また間違えた〜」
椿が苦笑する。
手話をしたいと言い出したのは、美桜ではない。蓮が歌を歌いたいと言った時に、手話ソングにしたいと言ったのだ。
「手話を少し覚えたから、手話もつけたい」
そう言って微笑む蓮の顔を見ても、胸が痛むことはなくなった。それはきっと、椿自身がこれからどうしたいか答えを見つけたからだろう。