four seasons〜僕らの日々〜
「な、何?」

翔と話したことはあまりなかったので、椿は少し緊張する。何もしていないのに翔は冷たい目だ。

「お前、蓮と付き合っているんだろ?」

「う、うん…」

翔が恋愛の話をするとは思わなかったので、椿は戸惑う。

「まあ、片想い…なんだけどね〜」

泣きそうになり、椿は翔に背を向けた。窓の外にはきれいな夕焼け。夕焼けの色に世界は染まっている。

「蓮が誰を好きなのか知ってるのか?」

「知ってるよ!ずっと一緒にいたから」

目から涙がこぼれる。美桜と蓮が楽しそうに歩いて帰る姿が、頭に浮かぶ。

そして、まだ一緒にいたいと心が叫んだ。蓮と付き合っているのは私!これからも一緒にいたい…!!

「……美桜が誰を好きか、知ってるか?」

びくりと体が震えた。翔の声がいつもより冷たく感じる。

「蓮だ」

目の前が真っ白になった。足元がガラガラと崩れ落ちていく感覚がする。

「……そっか……。ははっ……」
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