four seasons〜僕らの日々〜
みんなが応援してくれることに、椿は嬉しくなる。からかわれるんじゃないかと心のどこかで考えていたからだ。


物語みたいとは限らない
世界はいつだって同じ温度
それがどう見えるかは
君次第 僕次第
涙が止まらない日もある
その時は僕がそばで歌うよ
独りになってしまう時もある
その時は僕が振り向くから
時間は巻き戻すことはできない
だから『今』を懸命に生きられるんだ
今から君に伝えるよ
「いつも、ありがとう」
「おはよう」で笑顔があふれる
「ありがとう」で嬉しくなる
伝えたいんだ大切なこと
普段は恥ずかしくて言えなくても
「ごめんね」で仲直りをして
「さよなら」で明日へと歩く
繋がる言葉 君への贈り物
ありがとう


歌が終わると、大きな拍手が舞台の上の五人を包んだ。

「かっこいい〜!!」

「すごかった!!」

そんな声があちこちから聞こえる。

椿たちは「ありがとうございました!」と頭を下げ、舞台から降りた。

「やったね!」

空がそう言うと、みんなも「よかった!」と言い出した。

「みんなありがとう」

蓮がそう言うと、翔が視線をそらす。

「別にお前のためじゃない」
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