four seasons〜僕らの日々〜
「でも、成功できてよかった！みんなで成功をお祝いしようよ」

美桜が笑顔で言うと、みんなの顔がさらに明るくなる。

「それいいね！賛成！！」

空が言った。蓮も頷く。

椿もみんなで祝いたいと思っていた。できないと思っていた手話ができたのだ。嬉しさで胸がいっぱいになる。やっと文化祭を心から楽しいと思えた瞬間だった。



三年生がしているカフェにみんなで行き、オレンジジュースを注文する。

「翔も来てくれとは思わなかったよ〜」

空がそう言うと、翔がギロリと空を睨みつけた。空は慌てて視線をそらす。

「でも来てくれてありがとう。やっぱりみんなでお祝いしたいよ」

椿がそう言うと、翔は真正面に座る美桜を見つめ赤くなりながら、小さな声で何かを呟いていた。何を言っているかは誰もわからなかった。

「かんぱ〜い！！」

オレンジジュースは椿の喉を潤していった。

明日も成功するといいな。そして……ちゃんと蓮にーーー。

椿は、楽しそうに話す蓮を見ながら何度も息を深く吐いた。
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