four seasons〜僕らの日々〜
「今日からここがあなたの家だから」
男の子を冷たい視線が迎え入れる。
男の子のお母さんは、交通事故で亡くなってしまった。それからすぐに男の子は親戚の家に引き取られたが、その家はとても冷たい場所だった。
親戚の家に住んでいるのは四人。叔父さんと叔母さんと、二人の息子がいた。しかし、どの人も男の子に対して冷たかった。
男の子に与えられた部屋は、ほこりが積もった物置部屋で、掃除や洗濯などの家事を強制された。
「遅い!このクズ!」
「こんなこともできないの?」
「お前は本当に役立たずだな」
「あんたなんか生まれなきゃよかったのに」
朝から晩まで叔父さんと叔母さんの暴言が家中に響く。二人の息子は、怒鳴られて泣き出す男の子を見て嘲笑した。
心は常に吹雪に覆われ、少し前まであった美しい雪景色などどこにもない。少年は寒さで体を震わせるが、暖かかった家は氷に包まれ外で立ち尽くすしかなかった。
男の子の頭には、いつもお母さんとの思い出が浮かんだ。
お母さんが作ってくれたおいしい料理、図書館へ行って本をたくさん借りたこと、家の壁に落書きをして怒られたこともある。怒られた思い出も今は愛しい。
男の子の目から涙がこぼれた。