four seasons〜僕らの日々〜
蓮は真っ赤な顔で美桜を見つめる。その目は、とても真剣でふざけていないと誰もがわかる。

「僕は、本気でそう思ってるから」

美桜は嬉しすぎて、目の前がまたぼやけ出した。好きな人にそう言われるなんて、想像もしていなかったからだ。

「……ほら、早くご飯食べてまた遊ぼう?」

蓮が微笑みながら言う。美桜は黙って頷いた。



二人はレストランに入り、それぞれ注文をし、運ばれてきた料理を食べ始めた。

「蓮くんは、遊園地のアトラクションで何が好きなの?」

ハンバーグを食べながら美桜が訊ねる。蓮は口に入れたオムライスを飲み込み、考えた。

「う〜ん……。ジェットコースターとか絶叫マシンも好きだけど、コーヒーカップかな。ぐるぐる回るのが楽しい」

「コーヒーカップってかわいいよね!いろんな色があって」

美桜が水を一口飲む。その仕草にもドキッとする自分がいて、蓮は戸惑う。

美桜の仕草は、どこかのお嬢様が優雅にアフタヌーンティーやスイーツを楽しむ姿を想像させる。お嬢様のような可憐な仕草なのだ。
< 272 / 280 >

この作品をシェア

pagetop