four seasons〜僕らの日々〜
お母さんが言うと、女の子は目を輝かせた。

「ええ〜。どうやってお話するの?」

お母さんは凛ちゃんの前に座り、両手の人差し指を向かい合わせて指先を曲げる。凛ちゃんは嬉しそうに笑い、お母さんと同じ動作をした。

「それ何?」

不思議そうな顔で女の子は訊いた。

「これは手話。これで凛ちゃんとお話できるよ」

女の子は目を輝かせて、「私もやりたい」と大きな声で言った。

その光景を見ていた少女は近くに置いていた小さな白い袋を開け、花の種を取り出し地面にまいた。

水をあげると、緑の小さな芽が出て一瞬で白い花が咲いた。

「新しいことの始まりだね」

花を見つめながら、少女は言う。
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