four seasons〜僕らの日々〜
もう一度会いたいという気持ちは時間が経つほど大きくなっていった。だから、並木道で偶然会えた時、男の子は嬉しくてたまらなかった。

心の景色がまた変わっていく。茶色く枯れた丘がまた緑になった。ひまわりがたくさんの花を咲かせる。夜空に、花火が上がった。その色はーーーピンク。

男の子が自分が恋をしていると気づくのに時間はかからなかった。

優しい声と笑顔。一緒に話したりするほど、好きという気持ちは大きくなっていく。

誰にも言えなかった作詞作曲が好きということも、傷ついた日から誰にも聴かせることがなかった歌もすべてを教えることができた。

でも、女の子は時々悲しげな表情になることがある。それが、男の子にとって胸が痛むことだった。

女の子が悲しむと、自分も悲しくなる。青い花火が空を彩る。
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