幸セ。
過去*
私は友達を作らない。
*
小さい頃から体が弱く、学校に毎日通えなかった。
中学の時は、そのせいでさぼりだとか何だとかでみんなからいじめられていた。
「さぼる奴は学校来んな」「邪魔」「体弱いふり」「心配されたいだけ」
私が学校に行った日は、そんな言葉が教室中に飛び交う。
ひどい時は教科書や上履きを捨てられたりもした。
*
入学して間もない頃、友達ができたんだ。
「まわりの人達の言ってる事なんて気にしたらダメだよ」
その一言から私たちの関係は始まった。
それからその子は、私が学校に行った日は必ず一緒にいてくれた。
「おはよう!今日は来れたね!よかったね!」
この言葉に何度も救われた。
――――はずだった。
突然に、本当に突然に、その日は訪れた。
ある日学校に行くとその子はいつもみたいに私の所に来てくれなかった。
「おはよう!」
そう挨拶しても、目をそらされるだけでいつもの笑顔はなかった。
私何かしたかな…。
「どうしたの?」
その問いにその子は、
「話しかけないで。あんたのせいで私がみんなに目をつけられてるの」
…そっか、いじめの対象の私と仲良くしてたから同じように対象になっちゃったんだ。
さらに彼女の口からは私の心をえぐりとっていく言葉が放たれた。
「あんたがいなければ!あんたさえ私の近くにいなければ!今すぐ消えて!!」
私はその言葉を聞いた瞬間、本当に消えたいと思った。友達だと思っていた子にそんな風に叫ばれたら…そこまで言わなくても…そう思った。
その日から、彼女と話す事はなくなった。
学年が上がっても、卒業間近になっても目も合わさないまま。
そのまま卒業してしまった。
今彼女がどこで何をしているのか。どんな風に過ごしているのか。
私が知る事は――きっとない。
そして、もう友達は作らない――そう心に決めた。
*
小さい頃から体が弱く、学校に毎日通えなかった。
中学の時は、そのせいでさぼりだとか何だとかでみんなからいじめられていた。
「さぼる奴は学校来んな」「邪魔」「体弱いふり」「心配されたいだけ」
私が学校に行った日は、そんな言葉が教室中に飛び交う。
ひどい時は教科書や上履きを捨てられたりもした。
*
入学して間もない頃、友達ができたんだ。
「まわりの人達の言ってる事なんて気にしたらダメだよ」
その一言から私たちの関係は始まった。
それからその子は、私が学校に行った日は必ず一緒にいてくれた。
「おはよう!今日は来れたね!よかったね!」
この言葉に何度も救われた。
――――はずだった。
突然に、本当に突然に、その日は訪れた。
ある日学校に行くとその子はいつもみたいに私の所に来てくれなかった。
「おはよう!」
そう挨拶しても、目をそらされるだけでいつもの笑顔はなかった。
私何かしたかな…。
「どうしたの?」
その問いにその子は、
「話しかけないで。あんたのせいで私がみんなに目をつけられてるの」
…そっか、いじめの対象の私と仲良くしてたから同じように対象になっちゃったんだ。
さらに彼女の口からは私の心をえぐりとっていく言葉が放たれた。
「あんたがいなければ!あんたさえ私の近くにいなければ!今すぐ消えて!!」
私はその言葉を聞いた瞬間、本当に消えたいと思った。友達だと思っていた子にそんな風に叫ばれたら…そこまで言わなくても…そう思った。
その日から、彼女と話す事はなくなった。
学年が上がっても、卒業間近になっても目も合わさないまま。
そのまま卒業してしまった。
今彼女がどこで何をしているのか。どんな風に過ごしているのか。
私が知る事は――きっとない。
そして、もう友達は作らない――そう心に決めた。