カボチャの馬車は、途中下車不可!?
…………は?
「飛鳥の社員証、見つけた時にそう思った。僕たちが出会ったのは、運命だって」
な、によ……それ。
う、運命?
じぃいいって……
穴が開くほど見つめてしまった整った横顔に、もう笑みはなく。
淡々とその目で車の流れを追うばかり。
その表情からは何も読みとれなくて……混乱していく。
ほん、き……?
なわけ、ないわよね?
まさかね?
……そうよ、騙されちゃダメ。
きっと運命とか、そういうロマンチックな言葉言っとけば、女子は喜ぶって思ってるのよ。
この王子サマは、悪魔のしっぽを隠しているのだから。
おあいにく様。
甘い言葉を無邪気に信じるほど、こっちはお子様じゃないのよ。
「……もう少し、マシな冗談言ってよ」
硬い声で言うと、ほら——