カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「ちぇっ……やっぱり信じてもらえないか」
あはははって。
ライアンは前を見たまま、笑い出した。
ほらね。
こんな女ったらしの言葉になんて、1gの真実もない。
「実はさぁ、飛鳥が初めてなんだよね。一日で落とせなかった女性って。だから、プライド刺激されたっていうか、逆にものすごく興味わいちゃって」
軽っ……
「そんなことだろうと思った」
彼の口調を真似るようにさらりと言って、シートに体重を預けた。
そうよ。やっぱり彼にとって、恋愛はゲームなんだ。
その程度のことなんだ。
わかってたはずなのに。
……なんでだろう。
胸の奥が、モヤモヤとしてる。
疼くような痛みと不快感が、いつまでもまとわりついて落ち着かなくて。
そのせいだと思う。
私がそれに気づいたのは、帰宅してからだった。
その後お店に着くまで、ライアンが一言も口をきかなかったということに——