カボチャの馬車は、途中下車不可!?
年齢は関係なくて。
興味あるのは、私自身……。
そう言われて、うれしくなかったと言えば……嘘になる。
遊び相手としてでも。
彼が私を気に入ってくれてるのは、本当なのかもしれないって思う。
私は、まだスマホに集中しているその横顔を盗み見た。
最初は、リアルな王子様みたいな美貌に驚くばかりだった。
でももう、わかり始めてる。
彼の明るさや、細やかな気遣い。
幅広い知識に裏打ちされた、ウィットに富んだ会話。
彼が、一緒に過ごして、十分楽しめる相手だってこと。
将来なんか関係ない、今だけって割り切ってしまえば。
もしかして、素敵な時間が過ごせるのかもしれない。
ううん。
きっと、すごく——
「っ……!」
バカバカ!
なにを考えてるの、私っ!
膨らんでいく妄想を打ち消したくて、ゴンゴンっとガラスに頭をぶつけてしまった。