カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「う。それはそのぅ……ここは、日本だしっ……」

「日本人は好きって言わないの?」

「いや、そんなことは……ない、けど」

こ……これがカルチャーギャップってやつなのかな。
なんて説明すればいいんだろう。

「今僕に興味なくても構わない。でも、僕は諦める気ないから。飛鳥も逃げずにちゃんと向き合ってほしい」

「ちょ、あの……」

「飛鳥が、好きだよ」


——息を、飲んだ。

濃く深く、その色を変えていく翡翠の瞳。
熱を帯びて、私を射すくめるその瞳に。
鼓動が、止めようもなく妖しくかき乱れていく。

「そんな……」

二股オッケーって言っちゃうような人なのよ?
どこまで信用できるかわかんないのよ?

なのに。
そんな目で見つめられたら……——



「ああもうっお姉さん! さっさとオッケーしちゃいなさいよ!! じれったいったらありゃしないっ!!」
< 180 / 554 >

この作品をシェア

pagetop