カボチャの馬車は、途中下車不可!?
11. 危険すぎる親睦会
青山さんは——出なかった。
そりゃそうだ、真夜中だもんね。
電源、切っててくれてよかった。
先に気づけよ、ってちょっと落ち込んだ。
朝になったら、メッセージを送ろう。聞きたいことがあるって。
彼女に、聞きたい。確かめたい。
ライアンは……
「……さん? 真杉さん!」
「ひゃあっ!」
目の前に色白の恵比寿顔がひょいっと現れて、私は椅子の上で数センチ飛び上がり、デスクにガンッと膝をぶつけてしまった。
「い、たぁっ……くっくさか、課長! びっくりしたぁ」
「さっきからずーっと呼んでるのに、気づかないんだもんなぁ。どうしたの? 何かあった?」
「すみません。昨夜、ちょっと夜更かししちゃって」
「今夜だけど、ほんとに大丈夫?」
心配そうな日下課長に、私は何でもないと首を振って見せた。
「大丈夫ですよ。任せてください」
そうだ。今夜はついに、本宮さんとの飲み会だ。
「店の場所は、わかってるよね? 直接行く?」
「はい、午後ずっと外なので、そのまま向かいます」
「わかった。じゃあ、現地集合ってことで」
「はい、よろしくお願いします」