カボチャの馬車は、途中下車不可!?

思考が絡まって、一瞬動きを止めた私の身体を。


グイっと……

いきなり外から伸びてきた手がつかみ。
私は強引に道路へ引っ張りだされていた。

続けて、本宮さんの体も車外へと引きずり出され——

「な、なにするんだっ!」


「まさか真面目な日本人にも、こういうやつがいるとは思わなかったね」

吐き捨てるように言って、本宮さんの体をボンネットに押し付けのは……


「うそ……ライアン……?」

放心状態で、つぶやいた。

なんで彼が、ここに?
こんなにタイミングよく?

狐につままれたようで、信じられなくて。
何度も瞬きしてしまう。


「な、ななななにするんだっ! く、くるし……」


潰れた悲鳴に、ハッと気づくと。
胸ぐらをきつく締めあげられた本宮さんが、不格好に四肢をばたつかせていた。

「やめてライアン! 手を離して!」
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