カボチャの馬車は、途中下車不可!?
……そうだ。
その時、ライアンに話聞いてもらおうか。
最近感じてる、視線のこと。
黒い車のこと。
彼なら、私の事故のことも知ってるし……
気にしすぎだって笑われちゃうかもしれないけど。
誰かに話すだけでも、気持ちが軽くなるような気がする。
うん。
そうよ、そうしよう!
なんとなく、テンション上がってきたかも!
あ、まずは柴田さんにお礼言わなくちゃ——
「飛鳥さーん、オオタフーズの樋口さんからお電話でーす。1番!」
ラムちゃんの声がした。
「ありがとう」
本をカバンに押し込んで、私はウキウキと受話器を取り上げた。
「はいっ、お電話換わりました。真杉です」
耳に飛び込んできた樋口さんの言葉を聞いて。
私は、真っ青になった。