カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「メンテナンス中?」
ご迷惑をおかけしております、って文句が並んでいて。
それ以上画面は動かない。
な……なんなのよ。
こっちはめちゃくちゃ緊張したのにっ!
スマホを放り出して、がくってデスクに突っ伏した。
「あー……ダメだ」
もう今日は何にもできそうにない。
なんか飲もう。
ガツンて濃いコーヒーがいい。
頭をクリアにしたくて、よろよろと立ち上がった。
彼は、あのアプリで、今までに何人の子と会ったんだろう?
私は、何番目?
フロアの隅に設置された自販機、バラエティ豊かな品ぞろえを目でたどりながら。
私の思考はまた、ふりだしへ戻っていた。
みんなに愛してるって、ささやいたんだろうか?
今も誰かを見つめてるんだろうか、あの美しい翡翠色の眼差しで……