カボチャの馬車は、途中下車不可!?
吐息が交じり合うほどの距離で切なげに言われ、思考回路がぐずぐずと溶け出すのがわかった。
あやすように、唇を軽く食まれて。
私の口から、焦れたような息が漏れる。
「ね、飛鳥……心配なんだ、君のことが」
媚薬めいた耳打ちに、引きずられるようにこくっと頷くと。
翡翠の瞳に、とろりと甘い色が溶けた。
「よかった。……安心して、僕が絶対守るから」
髪の中へ、彼のしなやかな指が深く潜り、引き寄せられて。
待ち望んでいたキスが降ってきた。
「ん、……ぅ……っ」
全身が歓喜の声を上げる。
彼の口づけは、麻薬のようだ。
重ねれば重ねるほど、歯止めがきかなくなる。
こんな時なのに、何をやってるんだろう……
もっと、考えなきゃいけないことが……
漠とした不安は、熱く硬い身体の下で嬌声をあげているうち、渦巻くような激しい欲望にさらわれ——消えてしまった。