カボチャの馬車は、途中下車不可!?

——1本のバラは、『あなたしかいない』ですよ。


あの人……花屋さんだ!!
ライアンからの花束を、毎日会社に届けに来てた。


花屋さんとライアンは、知り合いなの?
知り合いだから、花を頼んだ……ってこと?


「何?」
面倒くさそうに、ライアンが足を止めて振り返る。

「例のもの、いい加減なんとかしろよ」

「飛鳥がずっと持ってて、手が出せないって言ったはずだけど」

「またそれか。お前、真面目に仕事する気あるのかよ?」

「……どういう意味?」

くくっと、花屋さんが皮肉っぽく笑う。
「この期に及んで、ミイラ取りがミイラなんて勘弁してくれよ、って言ってんだよ」

「……何を言ってるのか、わからないな」



例のもの?
仕事?
私が持ってる?

なんのこと?

頭が、真っ白だ。
言葉の意味が、入ってこない。
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