カボチャの馬車は、途中下車不可!?
23. 救出
「っやろ……っ……んな! ……だ、……んのかっ!?」
誰かの、声が聞こえる。
大声で、叫んでる。
怒ってるみたい。
誰……?
ガチャァアン!
ガラスが割れて、砕け散る音。
その耳障りな騒音に、意識がようやくはっきりしてきた。
目を開けると、そこは薄暗い部屋で……
アルコールやたばこ、埃、汗……ムワッて鼻をつく饐えた匂いに、思わず顔が歪んだ。
どうやら私は、ソファに寝ているらしい。
ここは、……どこ?
私、どうして……
身体を起こそうとした瞬間。
「いっ……」
後ろ手に縛られてることに気づいて、ゾッと全身が鳥肌だつ。
そうだ。
青山さんからの電話をとって、私、都築さんに……
「どうなってたと思うかって聞いてんだよ!」