カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「何、するつもり……?」

声が震え、全身に汗が噴き出した。

こんなシーン、ドラマでしか見たことないけど。
これって、まさか……

「怖がんなくていーよ。まぁ俺らの罪かぶってくれてありがとうって、せめてものお礼? 的な。気持ちよーく、あっという間にぶっとべるヤツ用意したからさ」

手慣れた動作でプッシュすると。
針の先端からキラキラッて数滴、液体が光りながらこぼれ落ちた。

「や、やだ……」

河部のやろうとしていることを脳みそが正しく理解して。
急激に呼吸が苦しくなっていく。

嘘でしょ……冗談よね?
やめて……

「ちゃんと押さえとけよ」

ガシッと男たちに両側から私の腕は捕らえられて。
身体の動きを封じられて。


「いやっ……」

ふるふる、首をふる。
壊れた人形みたいに、痛くなるほど首を振る。

「お願い、やめてっ……」
< 476 / 554 >

この作品をシェア

pagetop