カボチャの馬車は、途中下車不可!?



ドォオオオンッ!!!




突然。


爆撃でも受けたんじゃないかっていうくらいの、大きな音がして、
床がぐらぐらっと揺れて。

同時に。
煙と埃がドアの方から勢いよく吹き込んできて。


衝撃で、テーブルや椅子が音を立ててひっくり返った。


な、なに……?

「な、なんだっ!?」
「どうした!? ゴホッ」
「あぁくそっ! 眼が、眼がぁっ!」
「ゲホッ……誰か様子見て来いっ!」
「おいっ! ドア、吹っ飛んでるぞ!」
「ゲホゲホッなんだって!?」

立ち込める灰色の煙に、視界を封じられて。
激しくせき込みながら、右往左往する男たちの乱れた足音が響き——



「あぁあ、これは失礼。ドア、壊しちゃったね。ちょっと急いでたから。でもガムテープで直せると思うよ。メイドインジャパンなら、きっと大丈夫」
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