カボチャの馬車は、途中下車不可!?
少しずつ収まっていく、煙の向こう……
場違いこの上ない、ケロリとした明るい声。
聞こえた途端。
体の内側から、火が付いたようにカァって熱が広がっていく。
この、声。
まさか。
まさか……
「な……っおまえ、あのガイジンっ!!」
蝶番ごと引きちぎれ、よじれて転がるドアを、長い足で一跨ぎして。
優雅とも言える足取りで、彼は中へ入ってきた。
「『Hello, everyone! Nice to meet you!』、とか、言えばいいのかな?」
「ライアン……」