カボチャの馬車は、途中下車不可!?
「飛鳥」
久しぶりに聞くような気がする、甘い声音に操られるように。
再び持ち上げた視線は、切なげに瞬く眼差しに絡めとられ——逸らせなくなった。
「無事でよかった……」
やめて。そんな目で見ないで。
お願いだから。
あなたが私に近づいたのは、愛をささやいたのは、理由があってのことで。
本気だったわけじゃなくて……
カン違いなんか、しない。
息を止めるようにしながら、どこかぎこちなく動く彼の手を、目で追った。
大丈夫。
ちゃんと、わかってる。
わかってる。
何かを確かめるように、その手はそっと私の腕に触れ、肩をたどり。
頬へ——
「きゃあああっ!」