カボチャの馬車は、途中下車不可!?

「あなたたちって、最初私がマユミだと……美人局に協力してる女だと思って、いろいろ調べてたんでしょう? 花屋さんに変装してたのも、うちの会社を探るためよね? もしかして、会社のネットワークをハッキングしたのも——?」


「さぁ……どうかな。河部かもしれないぜ? 現にこのパソコンに偽のデータ、入れたのは奴なんだし」

「河部は私に罪をかぶせたかったんでしょ? 外から侵入して私を調べてた、なんてアト、残したらまずいんじゃない?」


「ふぅん。ま……そうかもな」
小さく頷くと、伊藤くんは淡々と話し始めた。


「ホテル内部に奴らの協力者がいることは掴んだんだけど、それが誰か、なかなかわからなくてさ。あんたはそれらしいヤツと接触する様子もなかったし。それでいろいろ手を打ったってわけ。……まぁもっとも……ライだけは、最初からあんたはマユミじゃないって、一人で言い張ってたけど」


「……え? ど、どうして?」

「『ピュアすぎる』ってさ」


ぴゅ、ピュア……って。
つまり、男に慣れてなさすぎ、ってこと?
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