新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「桜……」
「み、湊、ごめんなさい……っ‼」
「……うん?」
「あの、その、今日は多分……ダメだと思う……っ」
「ダメ……?」
突然の私の謝罪に、湊が胸元に埋めていた顔を上げた。
そして数秒固まったあと、何かを察したようにハッと目を見開く。
「ご、ごめんなさい……。今月は、タイミングが悪くて……こんなときに……」
「いや……俺のほうこそ……気づかなくて……」
そんなの、気づかなくて当然だろう。
私の生理の周期なんて──知り合って一ヶ月なのだから、知らなくて当然だ。
そもそも、夫婦間で共有することなのかどうかも、よくわからない。
何より経験のない私からすると、生理中は、こういうことができるのかできないのかも、正直よくわからないけれど……。
「……とりあえず、カレー食べようか」
言いながら、そっと私の身体を起こしてくれた湊が中断するのだから、シないのが正解なのだろう。