新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「 そばにいる 」
「関係各所に送るプレスリリースの手配、よろしく」
クリスマスの新企画案が湊の元を通ってから、あっという間に二ヶ月という月日が過ぎ去った。
あれからLunaのデザイン部と企画に基づくジュエリーのデザインや細かな摺り合わせを繰り返し、いよいよプレスリリースの発信というところまで漕ぎ着けた。
クリスマスまでは、あと一ヶ月半。
当初のスケジュールより少し押しているけれど、明日には各メディアを通してLunaのクリスマスジュエリーが世間に大々的に発表されることになる。
「明日のマスコミ対応も俺たち企画課の仕事だ。サツマと花宮……それと俺は、如月社長のインタビューに同行することになるけど大丈夫だな?」
明日のプレスリリースに伴って、社長である湊はテレビ取材を受ける予定になっていた。
それも、昼過ぎに放送される人気番組の生放送だ。
ビジュアルでも人目を引く彼は、今や社長というだけでなく、Lunaきっての広告塔でもある。
加えて若手社長としての実力も伴っているとなれば、テレビ局も取り上げ甲斐があるというものだろう。