新妻独占 一途な御曹司の愛してるがとまらない
「私はまだまだここで、皆さんから学びたいことがたくさんあるんです」
「それはもちろん……ハナちゃん先輩がそう言ってくれるなら、コチラは大歓迎っすけど……ねぇ?」
一番に答えてくれたのはサツマちゃんだ。
次いでカブくんも同意してくれて、ナスさんも一度だけ大きく頷いてくれた。
「根岸さん、あの……」
「もう他に……大きな隠し事はないな?」
改めて尋ねられ、精一杯首を縦に振った。
これ以上、大きな隠し事なんてあるはずない。
あったとしたら、自分ではもう処理しきれないものだろう。
「そうか。それならもういい。花宮がこれまでどおり扱ってほしいって言うなら、俺たちも、これからも仲間として花宮には企画課にいてもらいたい」
思いもよらない言葉に、じんわりと胸が熱くなった。
クリスマスの新企画もまだ、発売まで時間がある。
実のところ、もしかしたら今回のことで気まずくなって、企画課から異動になったり、クリスマス企画の仕事からも外れなきゃいけないのではないか……なんてことまで考えていた。
けれど企画課のみんなは私が湊の妻であろうと誰であろうと、快く迎えてくれた。
仲間だと言ってもらえて、こんなに嬉しいことはないだろう。