悪しき令嬢の名を冠する者
第30輪*side フィン*
*
「すっきりしたわ」
「やりすぎですよ。レイニー様」
「ホント、ビックリしたよ。悪女みたい」
「あら? 私はいつでも悪女よ。それもとっても美しい悪女」
受験者の少年が全て屋敷からいなくなる頃。レイニー様の自室で紅茶を傾ける二人。説明も自身の口からと仰せつかっている彼女は、ロビンにも紅茶を与え鼻歌を歌っていた。
カウチに腰掛けるレイニー様の向かいにロビンが鎮座している。紅茶の味に目を瞠った彼は夢中で嚥下していた。
「すっきりしたわ」
「やりすぎですよ。レイニー様」
「ホント、ビックリしたよ。悪女みたい」
「あら? 私はいつでも悪女よ。それもとっても美しい悪女」
受験者の少年が全て屋敷からいなくなる頃。レイニー様の自室で紅茶を傾ける二人。説明も自身の口からと仰せつかっている彼女は、ロビンにも紅茶を与え鼻歌を歌っていた。
カウチに腰掛けるレイニー様の向かいにロビンが鎮座している。紅茶の味に目を瞠った彼は夢中で嚥下していた。