悪しき令嬢の名を冠する者
「ユアン」

「はい」

「これから二人だけね」

「はい。命に代えてもお守りします」

「私を……一人にしないでね……」

「承知しました」

 彼の肩に顔を埋めながら誓いを交わす。




 ——そうして私が奔走した数年は負戦に終わり、レジフォルニアは痛手を負った。
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