悪しき令嬢の名を冠する者
*side カタリーナ*【中編】
「知る……?」
「ええ、例えばテーブルマナーを貴女はどう思ってらっしゃるの?」
「どうって……」
「面倒臭いと思ってるんじゃなくて?」
「ええ……」
「貴女の言うことは何も間違ってなんかいないのよ。テーブルマナーは面倒臭いものよ」
彼女が何を言いたいのか分からない。ビスクドールのように動かない表情からは何も読み取れなかった。
「ええ、例えばテーブルマナーを貴女はどう思ってらっしゃるの?」
「どうって……」
「面倒臭いと思ってるんじゃなくて?」
「ええ……」
「貴女の言うことは何も間違ってなんかいないのよ。テーブルマナーは面倒臭いものよ」
彼女が何を言いたいのか分からない。ビスクドールのように動かない表情からは何も読み取れなかった。