悪しき令嬢の名を冠する者
「俺、酒は……」
「飲む真似で構わない。飲んでもいいけどね。どうせザルだし」
「今は守りたい人がいるから」
「好きにして。それにしても驚いたよ。あれがエレアノーラ様だなんて。別人じゃないか」
「お前もそう思うか?」
「うん。前に……と言っても最後に見かけたのは五年前かな。ヴィンス様は舞踏会が、お好きじゃないから」
「バカ王子で在るには華麗なステップも決められないしな」
「華麗なステップを決めるヴィンセント様なんて見たくもないけどね」
「ご尤も。それで?」
「彼女は誰だ?」
「飲む真似で構わない。飲んでもいいけどね。どうせザルだし」
「今は守りたい人がいるから」
「好きにして。それにしても驚いたよ。あれがエレアノーラ様だなんて。別人じゃないか」
「お前もそう思うか?」
「うん。前に……と言っても最後に見かけたのは五年前かな。ヴィンス様は舞踏会が、お好きじゃないから」
「バカ王子で在るには華麗なステップも決められないしな」
「華麗なステップを決めるヴィンセント様なんて見たくもないけどね」
「ご尤も。それで?」
「彼女は誰だ?」