悪しき令嬢の名を冠する者
「あの人はあの人だよ。誰でもない」
「そう。まるで……」
「まるで?」
「なんでもない。僕の知ってる人みたいだと思っただけ。それでもエレアノーラ様は我儘過ぎるくらいだけどね」
「お前は初期を知らないから、そんなこと言えるんだよ」
「そうかもしれないね。……驚いたよ。ヴィンス様のことを調べたのか」
「多少は、かな。使った言葉は全てレイニー様が考えた言葉だ。どこまで本気か知らないけど、本気みたい」
「あの新聞を読んでレジスタンスの存在に気付き、お前から話を聞いて興味を持った。いくら考える時間があったとして、ただの女の子が、こんなことに協力するものかな?」
「不満なのか?」
「そう。まるで……」
「まるで?」
「なんでもない。僕の知ってる人みたいだと思っただけ。それでもエレアノーラ様は我儘過ぎるくらいだけどね」
「お前は初期を知らないから、そんなこと言えるんだよ」
「そうかもしれないね。……驚いたよ。ヴィンス様のことを調べたのか」
「多少は、かな。使った言葉は全てレイニー様が考えた言葉だ。どこまで本気か知らないけど、本気みたい」
「あの新聞を読んでレジスタンスの存在に気付き、お前から話を聞いて興味を持った。いくら考える時間があったとして、ただの女の子が、こんなことに協力するものかな?」
「不満なのか?」