不器用な暴君社長


「んん…ぁ…やっ…んぁ…」


触れていただけの唇から口を割って、舌が入ってくる。



なにこれ…!


頭がぼーっとする。



「はぁはぁはぁ…」



離れた頃には息が上がって、顔も紅く染まっていた。



「なに?もうギブ?

お前から誘っておいて?



まだ足りないんだけど?」



も…むり…



まだ足りないってどういうこと?



キスどころか、男の人と手も繋いだことのない私には、頭が追いつかない。



なのに、社長の冷たい瞳から目が離せなかった。



「あっ…はぁ…んっ…」



そして、また口を塞がれた。


全身の力が抜けて、自分が自分で無くなっていくみたい。



「お前、ほんとにウブなのか?


…キス…うますぎる…」


もう、社長が何言ってるのかわかんない…


それよりも…



「んっ…もっと…」


「はぁ…お前が誘ったんだからな。知らねぇぞ?」


そして、さっきと比べ物にならないくらいの甘くてとろけるキスが降ってきた。


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