君とのゲームの行方
大人になっていた君
K.Oという赤く派手な文字が、でかでかと画面に表示された。俺はコントローラーを無造作に投げ出す。
俺が一瞬前まで操作していたナイスバディの金髪ねーちゃんキャラは、画面の中でやけに色っぽい姿勢で倒れたまま、動かない。
俺の操作していたキャラを、必殺技で倒した黒の道着を着ているイケメンキャラが、決め台詞を吐く。
こいつの決め台詞は耳にタコができるほど聞いているのに、俺が毎回操作しているナイスバディの勝利の台詞を、俺は一度たりとも聞いたことが無い。
ナイスバディはイケメンに勝ったことが無い。すなわち、俺は茜にこのゲームで勝ったことが無いのだ。
「弱すぎる。つまらん」
と、真顔で不敵に俺に言い放つのは、俺のクラスメイトの茜。クラスメイトという以前に、家が近所なので、小学生の時からの幼馴染。
俺は口を尖らせた。
「すいませんでしたー。弱くてー」
半ばふざけながら、全く謝罪の意思など込めずに、ふてぶてしく言う俺。すると茜は破顔した。
俺が一瞬前まで操作していたナイスバディの金髪ねーちゃんキャラは、画面の中でやけに色っぽい姿勢で倒れたまま、動かない。
俺の操作していたキャラを、必殺技で倒した黒の道着を着ているイケメンキャラが、決め台詞を吐く。
こいつの決め台詞は耳にタコができるほど聞いているのに、俺が毎回操作しているナイスバディの勝利の台詞を、俺は一度たりとも聞いたことが無い。
ナイスバディはイケメンに勝ったことが無い。すなわち、俺は茜にこのゲームで勝ったことが無いのだ。
「弱すぎる。つまらん」
と、真顔で不敵に俺に言い放つのは、俺のクラスメイトの茜。クラスメイトという以前に、家が近所なので、小学生の時からの幼馴染。
俺は口を尖らせた。
「すいませんでしたー。弱くてー」
半ばふざけながら、全く謝罪の意思など込めずに、ふてぶてしく言う俺。すると茜は破顔した。
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