君とのゲームの行方
不意に部屋の入り口付近から聞き慣れた声が響き、俺は慌てて飛び起きた。すると、茜がそこには立っていた。
こいつは鍵が開いているのをいいことに、勝手におれんちに侵入し、ノックもしないで俺の部屋に入ってきたのだ。実は、いつものことなのだが。
だけど、俺自身の中で大きな変化が起きているというのに、茜があまりにもいつも通りに部屋に入ってきて、あまりにもいつも通りに微笑んでいることに、俺は虚を突かれた。
「……勝手に入ってくんなよ」
ベッドに座り込み、ぶっきらぼうに俺は言った。すると茜は何も答えずに、テレビの前まで移動すると、ごそごそとゲーム機が入っているテレビの横の棚を漁り出す。
おかしいな。スイッチならテレビの前に出しっぱなしなのに。てゆーか、ゲームやるのかよ。直樹に返事はしたのかな。
「……何してんだよ。スイッチなら目の前にあるじゃん」
「今日はスイッチはしない」
茜は手を休めずににべもなく答える。俺は一瞬言葉に詰まったが、気を取り直して聞き返す。
「は……? じゃあ何」
「スーファミ。マ〇オカート」
間髪を入れずに茜は答えると、スイッチをよけて、スーファミをセットしだす。茜の返答に俺は戸惑った。
「は? スーファミ? お前、昨日あんなに嫌がって……」
こいつは鍵が開いているのをいいことに、勝手におれんちに侵入し、ノックもしないで俺の部屋に入ってきたのだ。実は、いつものことなのだが。
だけど、俺自身の中で大きな変化が起きているというのに、茜があまりにもいつも通りに部屋に入ってきて、あまりにもいつも通りに微笑んでいることに、俺は虚を突かれた。
「……勝手に入ってくんなよ」
ベッドに座り込み、ぶっきらぼうに俺は言った。すると茜は何も答えずに、テレビの前まで移動すると、ごそごそとゲーム機が入っているテレビの横の棚を漁り出す。
おかしいな。スイッチならテレビの前に出しっぱなしなのに。てゆーか、ゲームやるのかよ。直樹に返事はしたのかな。
「……何してんだよ。スイッチなら目の前にあるじゃん」
「今日はスイッチはしない」
茜は手を休めずににべもなく答える。俺は一瞬言葉に詰まったが、気を取り直して聞き返す。
「は……? じゃあ何」
「スーファミ。マ〇オカート」
間髪を入れずに茜は答えると、スイッチをよけて、スーファミをセットしだす。茜の返答に俺は戸惑った。
「は? スーファミ? お前、昨日あんなに嫌がって……」