夏恋(ナツコイ)!
「……まさか、おまえとキスするなんてな…」
「それは、こっちのセリフだから……」
「可愛くないオンナ……」
口づけを重ねて言う。
「さっきは可愛いって、言ったじゃない……」
「……バーカ」
チュッと口づけて、
「……可愛くて、好きだよ」
告げられて、
「……好き。浩平のことが」
自分からも初めての素直な気持ちを、彼に返した。
……互いに気づかずにいた恋は、夏の始まりとともに気づかされて、
今まで幾つも過ぎてきた夏を取り返すように、これからこの恋は続いていくのかもしれなかった……。
終わり