溶けろよ、心


「んじゃ、そろそろ戻るか〜」

町田くんがベンチから立ち上がった。

正直、楽しかった。最初は緊張してたけど、町田くんは聞き上手で私の話を楽しそうに聞いてくれた。
突然頭をポンってされたのは驚いたけど…嫌ではなかった。

「そうだね」

私も立ち上がって、校舎へ足を向けた時、町田くんが言った。


「そうだ。橘ってさあ」

私は首をかしげる。




「志賀のことどう思ってんの」
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