溶けろよ、心
9.零れそうな心


次の日、私は熱を出して学校を休んだ。

何通か、るいからのメールが届いていたけど全て無視をした。


せっかく仲良くなれたのに、こんな私を知られたくなかったんだ。


「真由、大丈夫?お粥食べられそう?」

お母さんが部屋に入ってくる。

「……ん、食べる。置いといて」


泣きはらした目を見られないように、布団を被って目を閉じたまま答えた。





お母さんが部屋から出ていくと、また涙が溢れてきた。

泣きすぎて、もうなんの涙なのかわからなくなっていた。
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