溶けろよ、心


「真由、入るよ」

お母さんが私の部屋のドアをノックする。

「うん」と小さく答えた。



もうとっくに熱は下がっている。

私が学校をサボることに、お母さんは口出ししなかった。
少し困った顔をして、頷いてくれた。



ガチャッと開いたドアから、

「よ!久しぶり!」

るいが顔を覗かせた。
< 117 / 334 >

この作品をシェア

pagetop