溶けろよ、心
教室の扉がガラッと開いた。
「あーーー!真由!」
そこでぴょんぴょん飛び跳ねるのは、るい。
私の元へ走ってきて、勢いよく抱きついた。
「む〜、ちょっと!何話してたの!真由は私のなんですけど!」
私の体をゆさゆさと揺らす。久々の、るいの感覚だ。
「んもう!みんな心配してたんだからね!」
今度は、私の両頬をるいの手のひらで挟まれる。
「うん、ごめん。…みんなも、ごめんなさい」
私の周りには、4つの笑顔。
こんなに賑やかな朝は、生まれて初めてだった。