溶けろよ、心


町田くんのモヤモヤを抱えたまま家に着くと、玄関に男物の靴があった。
この時間は、お母さんしかいないはずなのに。

「ただいま」

「あー真由!おかえりー!」

キッチンにいたお母さんが私を手招きする。

「はい。ジュースとクッキー。部屋に持っていって」

「え、なんで?誰か来て…」

「いいからいいから!」

お母さんは強引に私を部屋まで押しやった。



男物の靴…誰なんだろう?
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