溶けろよ、心

「おい!大丈夫か!」

階段を上るとすぐに、うずくまっている橘を見つけた。


汗もすごくて、顔色も真っ白になるほど悪い。

保健室へ運ぼうと手をとると、橘はふらついて俺にもたれかかった。


「おい橘、すげえ汗だぞ。大丈夫か?」


俺がそう言うと、

「もう、嫌なの……」

橘の目から、雫が落ちた。
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