溶けろよ、心
ガチャ。



ドアを開けると、中にいた人物が、よっ、と手を挙げた。

「真由おかえり」



「は、晴斗!?なんで!?」

なんで、なんで、なんで、なんで!?なんでいるの!?
腰が…抜けそう…。

とりあえずテーブルにジュースとクッキーを置く。

ていうかなんで、お母さんは言ってくれないのさ!晴斗が来てるって!


「今日も学校休んでなかったっけ…?」


「おう、でも早く仕事終わったからさ、久しぶりに真由に会いたいなーって」


また、そういう思わせぶりなこと言う。晴斗はそういうとこがある。

私のことなんて何とも思ってないくせに。
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