溶けろよ、心


空になったジュースの缶をゴミ箱に捨てる。



また後で来よう。


放課後の時間になれば、きっと開店している。

久しぶりに何か食べてみたい。



私は小学校へ向かった。もうとっくに登校時間は過ぎている。


駄菓子屋と小学校は距離的にかなり近い。

少し歩くとすぐに正門が見えてきた。



目を凝らすと、男の先生らしき人影が仁王立ちしているのが見える。



「緒方先生!」


私が呼びかけると、先生はこっちを向いた。
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