溶けろよ、心



電車に乗り、地元に帰ってきた。もう外は薄暗い。

昼ごはんを食べるお金がなかったので何も食べていない。



ぐうっとお腹が鳴る。私は、駄菓子屋に行こうと思っていたことを思い出した。


駄菓子を買うくらいのお金はまだある。

私は駄菓子屋さんの戸を開けた。


「はい、いらっしゃい」

駄菓子屋のおばちゃん、少し背中が丸まって白髪が増えている。

だけど、醸し出す雰囲気が、変わってないよって言っているみたい。

私は、昔懐かしの10円とか20円の駄菓子をいくつか買って帰った。
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