溶けろよ、心

「何のつもりなの!言いなさい」


「絶対言わない」

私はお母さんの目を見て言った。


「……私、明日も学校行かない。明後日も。だから心配しないで」


私はお母さんを押しのけて自分の部屋へ入った。


「真由!」と私を呼ぶ声が聞こえたけれど、必死で無視をした。

ドアに背中をつけて、お母さんが入れないようにする。

机の上のオルゴールが目に入った。




明日はもっと、遠くに行くつもりだ。
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