溶けろよ、心



「京都、京都です。京都、京都です」

アナウンスが聞こえると、ホームに風が吹く。

新幹線に乗り込んで、席に着いた。

今日の旅は、これで終わり。






だけど、あのときは、これで終わりじゃなかった。

結局、最終日まで私たちの喧嘩は何も音沙汰なく続いていた。


終了ボタンを押したのは、晴斗だった。
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