溶けろよ、心
ケータイの画面に映し出された時刻は、19:30。
誰だろう?と不思議に思いながら、メールボックスを開く。
町田くんだ。
『大事な話がある。
今橘の家の前にいるんだけど、来れる?』
ええ!私の家の前にいるの!?
それはすぐに行かなきゃいけない!
なのに私は、髪もボサボサで趣味の悪いTシャツ姿。
だって今日は誰にも会わないと思ってたんだもん。
私は慌てて髪を結って、パーカーを羽織り、玄関を飛び出した。