溶けろよ、心
「よ!昨日ぶり!」
薄暗い空の下で、町田くんは手を挙げた。
なんとなく元気がないように見えるのは、たぶん気のせいじゃない。
昨日、電車の中でも落ち込んでいるように見えたから。
「き、昨日ぶり!」
「意外と元気そうだな」
「そ、そう?そうでもないけど」
さっきも晴斗のことを考えて泣きそうだった。
「そうでもないんかい」
町田くんは笑った。
私たちの足は、自然とあの公園へ向かっていた。
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